γ-GTP(ガンマ・グルタミル・トランスペプチターゼ)とは、肝臓・腎臓・脾臓などの細胞組織に含まれている、肝臓の解毒作用に関わっている酵素の名称です。
肝臓に障害があると、血液中に流れ出て来ます。量が多い程、検査値も上昇します。
γ-GTPの基準値は、男性で0〜50U/ℓ以内、女性の場合は、0〜32U/ℓ以内が適正とされています。数値が100を超えているとなると要検査でしょう。私も何年ものあいだ100以下に下がらず、お医者さんに注意されていました。
お酒を飲む人にとっては、気になる数値ですが、γ-GTPの数値が高くなる原因は、お酒だけではありません。食べ過ぎや運動不足による内蔵肥満なども原因とされています。
γ-GTPの基準値
γ-GTPの数値が高いまま放置は危険
数値が高いほど、肝臓の障害具合が重いことになります。
とはいえ、γ-GTPの数値が100〜200くらいのあいだは、目立った自覚症状も特にないので、ほったらかしにされる方も多いようですね。わたしもそうでした。
しかし、放置しておくと、ますます病状が重くなってしまうことも!
沈黙の臓器・肝臓
肝臓は働き者です。ちょっとやそっとの障害では悲鳴を上げません。
でも、最初はただの脂肪肝でも、重症化すれば、肝硬変、ついには肝がんになってしまう可能性もありますから、気がついたら手遅れになることも!
怖いですよ〜
まちまちなγ-GTPの基準値
医療機関や検査機関によって、γ-GTPの基準値は若干異なります。
- 0〜50U/ℓ以内
- 0〜60U/ℓ以内
- 0〜70U/ℓ以内
(男性の場合)
一説によると、昔は基準値の設定が若干高かったようです。その為でしょうか、検査機関によって記載されている基準値は統一されていない模様です。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、0〜50U/ℓ以内が一般的な基準値とされています。
わたしが受けている健康診断の検査機関では、0〜70U/ℓ以内となっていました。
飲ん兵衛にとっては、基準値が高い方がありがたいですね
γ-GTPの数値が高くなる原因
お酒だけではない色々な原因
γ-GTPはアルコールに対して反応が強いので、基準値より高い場合に最初に疑われる一番の原因はアルコールですが、以下のような肝臓疾患でも、γ-GTPの数値は上昇します。
- 閉塞性黄疸
- 急性肝炎
- 慢性肝炎
- 薬剤性肝障害
- アルコール性肝炎
- 非アルコール性肝炎
- 胆道系疾患
- 脂肪肝
- 肝硬変
- 肝がん
注目は、非アルコール性肝炎(NASH)と脂肪肝
非アルコール性肝炎は、お酒を飲まない人がかかる肝臓疾患です。太った人や糖尿病患者に多く見られます。
脂肪肝は、肝臓内部に脂肪がたまってフォアグラ状態になる病気です。最近では、日本人の4人に1人〜3人に1人が脂肪肝と言われています。
脂肪肝の原因は、暴飲暴食などからの肥満やアルコールの大量摂取です。
わたしの場合は脂肪肝だったようです
わたしのように、メタボ体型の方は!
γ-GTPの数値が大きくなってしまう原因のひとつが脂肪肝です。太りすぎて、皮下脂肪以外に、内臓脂肪・肝臓内部にも脂肪が溜まっているのでしょう。
お酒の弊害よりも、脂肪肝の弊害が大きい方は、運動やダイエットを行う事で、γ-GTPの数値が下がる場合があります。
わたしの場合、お酒を止めないで(止めれないで)、食事内容の改善を実施したところ、γ-GTPの数値は大きく改善出来ました。γ-GTPの数値を下げる方法【禁酒しないで成功しました】
他の数値も見て判断を!
γ-GTPの数値が高い場合は、AST(GOT)やALT(GPT)LDH(乳酸脱水素酵素)、中性脂肪などの数値などを調べ、原因は総合的に判断する必要があります。
AST(GOT)やALT(GPT)の数値で、肝障害の目安を知る事も出来ますので、参考にしてみて下さい。
数値が高い方はお医者さんにご相談を!
(つづく)